2020.09.15 情報発信・研究成果社外発表

 第二波もそろそろ落ち着き始め(?)、暑くてとても息苦しいマスクの着用を除くと新しい生活スタイルにも漸く慣れてきた今日此頃。一方、マスク着用の習慣のように数か月前には目新しいと思えていたことが、最近では『当然のこと、当たり前のこと』と思えるように生活スタイルも変わってきました。例えば、ステイホーム、在宅勤務、時差出勤、居酒屋の出入り自粛、ソーシャルディスタンス等、これほど急激な生活習慣の変化はこれまでに経験してこなかったかもしれません。それにもかかわらず、短期間できっちり対応出来ている人間の学習能力に改めて驚かされています。

 さて、最近スコヒアでは、設立以来継続して取り組んで来た『世界で勝負できる研究体制の構築』の成果が徐々に実を結びつつあり、積極的に社外発表(論文投稿、学会発表等)が出来る状況になってきました。これまでの研究成果を外部に発表出来ることを誇りに思うと同時に、毎日のタイトな研究生活の中、上手に時間を絞り出し社外発表のActivityに積極的に取り組んで下さっている研究本部のメンバーに心から感謝致します。(社外発表内容の詳細は、スコヒアHP内『ニュース』および『パイプライン』をご参照ください)。

 今年は先に述べたようなコロナウィルスの影響があり、オリンピック・パラリンピック東京大会、高校野球選手権大会など、身の回りの各種イベントも中止・延期になってしまいました。代わりにオンラインのイベントが増え、スコヒアでも毎日のようにweb会議を活用しています(子供やペットの声、電車や自動車の通過音、ごみ収集車の音楽などの飛び入りも楽しみの一つです)。
 同様に、当初予定されていた学術集会も中止・延期を余儀なくされています。しかし、その一部はVirtual scientific meetingとして開催されており、先日、スコヒアメンバーもSCO-267・Medicinal Chemistryにおいて初めてVirtual presentationを経験しました。カメラの向こう側にいる『世界中から集まった(であろう)多くの研究者』を相手に流行のvideo conferenceならではの装い(上半身のみスーツ姿(ネクタイ付き))で時差と格闘しながら非常に楽しい45分間のScientific discussionを大いに堪能しました。相手が良く見えないところはオンライン会議のデメリットではありますが、確実にたくさんの方にスコヒアの研究成果を直接伝えることができるとても良い機会でした。余談ですが、今回は時差の関係で真夜中の発表となり、ちょっとした合宿のような雰囲気も新鮮でした。今後も、このような発表を継続的に行っていけるよう、確かな専門知識と研究データを基に、魅力的な研究成果の創出を目指しています。

 次々と社外発表を行えることはとても喜ばしいことではありますが、それ自体が我々のゴールではありません。ゴールはあくまで患者さんに必要な新薬を届けることであり、スコヒアの薬が患者さんの助けとなることです。これらの発表が少しずつでもゴールに近付いている証であることを信じ、患者さんに新薬を届けるその日のために努力を継続します。

研究本部・前川