Glucagon-like peptide-1 (GLP-1)とglucose-dependent insulinotropic polypeptide (GIP)は腸管細胞より分泌され代謝や体重を生理的にコントロールしているホルモンです。これまでに多くのGLP-1受容体 (GLP-1R)アゴニストが開発されており臨床において優れた血糖改善作用および体重低下作用を発揮することが分かっています。一方、GLP-1Rに加えGIP受容体 (GIPR)のアゴニスト活性を併せ持つGLP-1R/GIPRデュアルアゴニストの研究の進展は、本クラスの化合物がGLP-1Rアゴニストを明確に上回る薬効を示すことを明らかにしました。
スコヒアファーマの研究員を含むグループによって同定されたSCO-094はGLP-1RおよびGIPRいずれに対しても強力なアゴニスト活性をもつGLP-1R/GIPRデュアルアゴニストです。前臨床試験において、SCO-094はGLP-1Rアゴニストよりも強力かつ既存のGLP-1R/GIPRデュアルアゴニストと同等以上の糖尿病および肥満改善作用を示します。さらにSCO-094は肝指標の改善作用を示すことが確認されています。SCO-094の注射は、サルで週1回投与が可能な薬物動態を示すことがわかっており、臨床検討の準備が進んでいます。また、初期的な検討からSCO-094の経口吸収性が確認されており、投与経路に注射以外のオプションが加わることが期待されます。以上から、SCO-094は糖尿病、肥満、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)等の疾患において新しい治療オプションとなることが期待されます。
現在、英国にて2型糖尿病患者を対象に安全性、忍容性、薬物動態、薬力学を評価する1日1回投与でのフェーズ1試験を実施中です。
当社はHangzhou Zhongmei Huadong Pharmaceutical Co., Ltdに本剤の全世界における独占的開発・販売・製造権を許諾しております。
適応症 :
- 糖尿病
- 肥満症
- 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
- 活性化
- もたらす効果
膵臓
インスリン分泌
グルカゴン分泌
脳
食事摂取
胃
胃内容排出
骨格筋
糖消費
肝臓
糖産生
膵臓
インスリン分泌
脂肪
糖消費
血糖値
体重
GLP-1R : Glucagon-like peptide 1 receptor
GIPR : Glucose-dependent insulinotropic polypeptide receptor
Clinical Trial Information
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GLP-1/GIP 受容体デュアルアゴニスト(SCO-094)の フェーズ 1 試験開始のお知らせ
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