エンテロペプチダーゼは十二指腸に局在し主にタンパク質の消化吸収を生理的に制御しているセリンプロテアーゼです。これまでに肥満や糖尿病状態では、血中のアミノ酸濃度の異常が認められ、このような変化が病態を悪化させると考えられてきましたが、タンパク質の消化吸収を抑える薬剤の治療学的な有用性はよく分かっていませんでした。

スコヒアファーマの研究員を含むグループは新しいエンテロペプチダーゼ阻害剤であるSCO-792を同定し、エンテロペプチダーゼ阻害の治療学的な有用性を初めて明らかにしました。前臨床試験の結果、SCO-792によるエンテロペプチダーゼの阻害は強力な代謝改善作用、肥満における体重低下作用、および肝機能改善作用を発揮することが分かりました。さらに、エンテロペプチダーゼの阻害は腎臓病モデルにおいて強力な腎保護作用を示すことが分かってきています。詳細な作用機序についてはさらなる研究が必要ですが、エンテロペプチダーゼ阻害による腸管内のタンパク質の変化は図に示すとおり臨床において顕著な治療効果を示す肥満外科手術とよく似ていることから、肥満外科手術と同様な機序で薬効の一部が発揮されていると考えられます。

現在、肥満合併糖尿病患者および腎臓病患者を対象としたフェーズ2Proof of Concept試験を実施中であり、これらの疾患への効果が期待されます。

適応症

  • 肥満症
  • 糖尿病
  • 糖尿病性腎臓病
  • 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
  • 変化
  • 活性化
  • もたらす効果
  • 阻害
  • 食物の通り道
  • タンパク質

肥満患者

トリプシノーゲン
トリプシン

過剰なタンパク質

血糖値

体重

ENTP

SCO-792投与

SCO-792
ENTP

未消化タンパク

血糖値

体重

肥満外科手術

胃切除
ENTP

未消化タンパク

血糖値

体重

ENTP : Enteropeptidase